1. 腎不全について
腎臓は、体の中の余分な水分・毒素・ナトリウム・カリウムなどを尿として排出する大切な臓器です。
腎臓の機能が低下すると、これらの物質が体内に蓄積し、さまざまな症状を引き起こします。
余分な水分の蓄積
体内に水分がたまり、手足や顔のむくみが生じます。重症化すると肺に水がたまり、呼吸困難を引き起こすこともあります。
毒素の蓄積
老廃物が排出されず体内にたまることで、食欲の減退、全身のかゆみ、倦怠感などの症状が現れます。
カリウムの蓄積
カリウムが過剰になると筋力の低下が起こり、重篤な場合には致命的な心拍障害(不整脈)を引き起こす危険があります。
2. 透析治療について
腎臓の機能を代替する治療法として、透析治療があります。日本では透析患者さまの90%以上が血液透析を受けています。
血液透析は、週に3回、1回あたり約4時間かけて行います。腕に2本の針を刺し、血液を体外に取り出して機械できれいにし、再び体内に戻す治療です。
この治療を安全に、そして長期間にわたって続けるためには、十分な血液の出し入れができる「血管の通り道」が必要になります。それがシャントです。
3. シャントとは
透析治療では、1分間に約200mL(牛乳瓶1本分)もの血液を機械に送り続ける必要があります。健康診断で採血に使う腕の静脈では、この量に到底足りません。また、機械の吸引力で静脈は潰れてしまいます。
血液の「専用ハイウェイ」
そこで、本来は深い場所を流れている勢いの強い動脈と、皮膚に近い場所にある静脈を手術でつなぎ合わせます。動脈の勢いのある血液が静脈に流れ込むことで、細かった静脈が徐々に太く、壁も厚く丈夫に変化していきます。
丈夫になった静脈は、透析のたびに行う「太い針での穿刺」に耐えられるようになり、安定して大量の血液を機械へ送ることができるようになります。これがシャント(バスキュラーアクセス)です。
出典: イラストAC
「育てる時間」が必要です
シャントは手術をしてすぐに完成するわけではありません。血管がつながった後、透析に使えるほど太く丈夫に育つまでに、通常2〜4週間程度の期間(成熟期間)が必要です。透析が必要な時期が近づいてから慌てて作成するのではなく、余裕を持って準備しておくことが安心につながります。
良好なシャントを維持することは、日々の透析を楽にし、合併症を防ぎ、元気に生活を送り続けるための最も大切な鍵となります。当院では、患者さまお一人おひとりの血管の状態に合わせて、長持ちし、負担の少ないシャント作りをサポートいたします。
4. シャントの種類
シャントには大きく分けて2つの種類があります
自分の血管を使うシャント
患者さまご自身の動脈と静脈を手術でつなぎ合わせて作るシャントです。縫合糸以外の人工物を移植しないため、透析療法の「第一選択」とされます。
- 感染に強く、合併症が少ない
- 長期間使用できることが多い
- 最も一般的な方法
- 作成後、使用可能になるまで2〜4週間必要
人工血管を使うシャント
ご自身の血管だけではAVFが作れない場合に、人工血管(グラフト)を使って動脈と静脈をつなぐ方法です。
- 自己血管でのシャント作成が困難な場合に選択
- 材質により当日〜4週間程度で使用開始(※ポリウレタン製は当日から可能)
- AVFに比べて感染・閉塞のリスクがやや高い
- 定期的な管理・メンテナンスが重要
5. シャントに起こりうるトラブル
シャントは血管の性質や血流の変化により、いくつかのトラブルが起こり得ます
シャント閉塞(血液が止まる)
シャント内の血流が止まってしまった状態です。血管の中で血液がかたまり「血栓」ができると起こります。
- サイン
- 普段感じている「ザーザー」という振動(スリル)が消え、耳を当てても音が聞こえない。触れても「ドク、ドク」という強い拍動しか感じない。
- なぜ急ぐ必要があるか
- 時間が経つほど血栓が硬くなり、治しにくくなります。数日で再開通の成功率が大きく下がります。「いつもと違う」と感じたら、すぐに当院までご連絡ください。
シャント狭窄(血管が狭くなる)
シャント血管の通り道の一部が細くなり、血液がスムーズに流れにくくなった状態です。内膜の肥厚、周囲からの圧迫、屈曲などが原因となります。
- サイン(透析中)
- 静脈圧が高くなる/脱血が悪くなる/止血に時間がかかる
- サイン(日常生活)
- スリルが弱くなった/吻合部が「ドクドク」と拍動に変わった/シャント音が「ヒューヒュー」という高音に変わった
- 治療の必要性
- 放置すると完全閉塞に至る可能性があるため、早めの治療が大切です。
発達不良(血管が十分に育たない)
手術で作ったシャント血管が、透析に使える太さまで成長しない状態です。もともと静脈が細い場合や、心臓・動脈の血液を送り出す力が弱いことが原因となります。
- 対応
- 数週間〜数ヶ月様子を見ることもありますが、必要に応じて風船で広げる処置(PTA)やシャントの作り直しを検討します。
指先の冷えや痛み(スティール症候群)
シャントに血液が流れすぎることで、本来指先に行くはずの血液が「盗まれて」しまい、指先の血流が不足する現象です。
- 症状
- 指先の冷感・しびれ・色が白くなる・強い痛み。とくに感覚が鈍くなった場合は早急な対処が必要です。
- 対応
- 血流を制限する処置や手術で改善を図ります。重症の場合はシャントの閉鎖が必要になることもあります。
腕全体の腫れ(静脈高血圧症)
肩や胸に近い太い静脈が狭くなっていると、シャントの血液が心臓に戻れず渋滞してしまう状態です。
- 症状
- 手の甲や腕全体の著しい腫れ、赤紫色への変化、皮膚の痛み
- 対応
- 中心静脈(胸に近い血管)の狭窄を広げる治療が必要です。状況によってはシャントの閉鎖が必要になることもあります。
心臓への負担(過剰血流・高拍出性心不全)
シャントは動脈と静脈を直接つなぐ「近道」であるため、心臓が送り出す血液量が増え、負担がかかることがあります。目安として、血流量が1分間に1,500〜2,000mLを超えると過剰血流の傾向があるとされます。
- 症状
- 階段を上った時の息切れ・疲れやすさ・足のむくみ・ドライウエイトが下げられなくなるなど
- 対応
- 心機能を確認しながら、必要に応じてシャントの血流を適正な量に抑える手術(バンディング法など)を検討します。
シャント瘤(血管のコブ)
毎回同じ場所に針を刺すことで血管の壁が弱くなったり、シャント内の圧力が高い状態が続くことで、血管が風船のように膨らんでしまう状態です。
- サイン
- 血管の一部がボコッと盛り上がる/表面の皮膚が薄くなりテカテカ光る/コブが拍動する/急に大きくなる
- なぜ治療が必要か
- 皮膚が薄くなりすぎると破裂して大出血の危険があります。また、感染・血栓形成のリスクも高まります。「痛くないから」と放置せずご相談ください。
中心静脈閉塞(腕の著しい腫れ)
肩や胸の奥にある太い静脈(中心静脈)が、過去のカテーテル治療などの影響で狭くなったり詰まったりすることがあります。
- 症状
- 出口が塞がるため、シャントの勢いのある血液が腕の中に充満し、腕全体がパンパンに腫れる
- 対応
- カテーテル治療で狭窄部を広げる、シャント血流を抑える、場合によりシャントを閉じる等を検討します。
スリルが消えた、音が変わった、指先が冷たい、腕がいつもより腫れている……少しでも異常を感じたら、迷わず当院までご連絡ください(052-753-3720)。時間が経つほど治療の負担が増すため、早期のご連絡が最大のシャント保護策です。
6. 当院で行う治療
シャントのトラブルを解決する方法には、大きく分けて「血管内治療(カテーテル治療)」と「切開手術」があります
血管外科医として両方の治療を行えることが、当院の特徴です。それぞれの患者さまにとって最も負担の少ない方法をご提案します。
📊 血管内治療(カテーテル治療)
皮膚を切らずに、血管の中に細い管(カテーテル)を通して内側から治療する方法です。
エコーガイド下治療
超音波(エコー)で血管を観察しながら行います。放射線被曝がなく、造影剤も使わないため体に優しい方法です。血管の壁の厚みや動きを詳しく見ることができます。
透視下治療
X線(レントゲン)で血管の全体像を確認しながら行います。深い場所や複雑な形の血管も正確に把握でき、ステントグラフト留置などにも適しています。
PTA(経皮的シャント拡張術)
狭くなった血管に風船(バルーン)を通し、内側からゆっくり膨らませて血液の通り道を確保します。切らずに治療でき、治療後すぐに透析に使用できます。治療時間は15〜30分程度のことが多いですが、病変によっては1時間以上かかることもあります。
DCB(薬剤コーティングバルーン)
表面に再狭窄を抑える薬(パクリタキセル)が塗られた特殊なバルーンです。通常のPTA後に仕上げとして使用し、約3分間膨らませて薬剤を血管壁に浸透させます。自己血管内シャントで再狭窄を繰り返す場合にご提案することがあります。
ステントグラフト(バイアバーン)
網目状の金属(ステント)の内側を人工血管の膜で覆った医療機器です。PTAだけでは十分に広がらない場合や、すぐに再狭窄してしまう場合に、血管を内側から補強します。人工血管と静脈の吻合部の再狭窄を繰り返す場合にご提案することがあります。
シャント狭窄に対する通常の「ステント」の使用は保険適用外(自費治療)で、心臓への予期せぬ移動など重大な合併症も報告されています。当院ではシャント治療に通常のステントは使用せず、ステントグラフトのみを適応に応じて使用します。
経皮的血栓除去術(閉塞の治療)
シャントが完全に詰まった場合に、カテーテルで血栓を吸引・破砕して再開通させる治療です。血栓を取り除いた後、詰まりの原因となった狭窄部をバルーンで広げることで再閉塞を防ぎます。
血栓は時間が経つほど硬くなり、取り除きにくくなります。「音がしない」「振動がない」と感じたら、できるだけ早くご連絡いただくことが、シャントを救う最大の鍵です。
🩺 切開手術(外科的手術)
皮膚を数cm切開し、直接血管を処置する方法です。カテーテル治療では対応できない石灰化(血管が石のように硬くなる)や、繰り返す頑固な狭窄に対して根本的な解決が期待できます。
AVF(自己血管内シャント)造設
主に手首または肘近くで2〜4cm皮膚を切開し、動脈と静脈を細い糸で縫い合わせます。局所麻酔で行います。2〜4週間程度で血管が成熟し、透析に使用できるようになります。
AVG(人工血管内シャント)造設
自己血管が細い・深い場合に、人工血管をバイパスとして移植する手術です。腕の形状に合わせてループ型(U字)またはストレート型を選択します。当院では病状に応じて2種類の材質を使い分けます。
PU(ポリウレタン)
弾力があり針穴が塞がりやすい材質。手術当日から透析に使用可能で、お急ぎの場合に適しています。
ePTFE
血管外科領域で長年の実績がある安定した材質。組織と馴染むまで約2〜4週間待ちます。
切開手術による血栓除去・シャント再建
カテーテルで取り切れない大量の血栓や、何度も狭窄を繰り返す場所に対して、直接血管を切開して血栓を除去したり、狭窄部を切り取って新しくつなぎ直したりします。
感染グラフト抜去と迂回再建
人工血管に感染が起きた場合、抗菌薬だけで菌を消しきることはほぼ不可能です。そのため「感染した人工血管の抜去」と、感染部位を避けた別のルートでの「迂回再建術」を行います。同時に、または時期をずらして実施します。
過剰血流に対する血流制御手術
シャントの血流が多すぎて心臓に負担がかかる場合、血流を適正な量に抑える手術を行います。
- バンディング法:血管外側を人工血管ストリップで絞って血流を抑える
- 吻合部・静脈縫縮術:広がった血管を縫い縮めて通り道を狭くする
- 人工血管置換術:拡張した血管を細い人工血管に置き換える
- グラフト吹き流し法:静脈の内側に人工血管を挿入する(腕の腫れが少ない)
当院はPTA等の手術を安全に行うため、厚生労働省が定める「短期滞在手術等基本料1」の施設基準を満たす体制を整えています。十分な看護師配置・安全管理体制により、対象手術実施時には基本診療料として1,359点(1割負担で約1,360円、3割負担で約4,080円)が加算されます。安全な日帰り手術提供のためご理解をお願いいたします。
7. 麻酔と安全への配慮
区域麻酔(部分麻酔)
当院では意識を消失させる「全身麻酔」ではなく、治療する範囲の痛みだけを取り除く「区域麻酔」を採用しています。意識ははっきりしたままなので、治療中に痛みや不調を感じた際はすぐにお声がけいただけます。
局所浸潤麻酔
治療する部位の皮膚やその周辺に、直接麻酔薬を注射する方法です。ピンポイントで痛みを抑えます。
神経ブロック
治療部位の感覚をつかさどる「神経の元」に麻酔薬を注入し、広い範囲の感覚を一時的に眠らせます。院長が考案した「超音波ガイド下選択的皮神経ブロック」は、必要な部分だけを強力に麻酔する方法です。
麻酔下での実際の痛みについて
当院で治療を受けた患者さまへのアンケート結果(NRS分布・過去治療との比較)を公開しています。
麻酔に伴うリスク
頻度は低いものの、以下のリスクがあることをご理解ください。
- 麻酔の広がり
- 狙った神経の近くにある神経まで麻酔されることがあります。超音波ガイド下であっても、麻酔薬が予定より広がった場合は、予期せぬ範囲の麻痺・感覚低下が最大数時間〜20時間程度続くことがあります。
- 神経損傷
- 神経そのものを穿刺する意図はありませんが、ごく稀に起こり得ます。院長の経験では1%以下の頻度で、数ヶ月以内におさまる感覚低下・しびれ感を訴える方がいました。6ヶ月以上持続する後遺症は数万回に1回と報告されています。
- アレルギー
- 当院で使用する局所麻酔薬(リドカイン・ロピバカイン)に対するアレルギーは、百万人〜数十万人に1人と非常に稀です。
- 局所麻酔薬中毒
- 麻酔薬が一度に大量に血液中に入った場合に起こり得ますが、当院では使用量を中毒を起こす量以下に制限しています。
造影剤・放射線被曝への配慮
カテーテル治療ではレントゲン(透視)と造影剤を使用することがあります。
当院では硬い血栓に対して、より確実かつ低侵襲な除去のため、国内未承認の「血栓鉗子」を限定的に使用する場合があります。使用前には破壊検査・精密検査・高度な洗浄を行い、安全を確保しています。使用については事前に詳しくご説明し、ご同意をいただいたうえで行います。代替治療(標準的なカテーテル治療・切開手術)も選択いただけます。
8. 治療後のケアと日常生活
大切なシャントを長く守るために
手術後の過ごし方
- 安静
- 手術当日は創部(傷口)に負担がかからないようご注意ください。翌日からは特別な安静の必要はありませんが、創部の皮膚を引っ張ったり押さえつけることは避けてください。
- 痛み
- 麻酔は数時間で効果が切れます。痛みにはアセトアミノフェンなどの鎮痛薬が効果的です。腎臓に負担がかからないため、透析患者さまにも使いやすいお薬です。
- 入浴・清潔
- 創部に防水フィルムを貼るため、シャワーや入浴で水がかかっても問題ありません。ただし、浴槽に創部をつけるのは術後1週間控えてください。フィルムは4〜5日で自然に剥がれてきます。
- 日常生活
- シャントのある腕での血圧測定・採血・点滴は避けてください。腕時計やきつい衣類での圧迫、腕枕、指輪による圧迫にもご注意ください。
- お酒
- 手術当日と翌日(2日間)は禁酒をお願いしています。アルコールは血管を広げ、出血や内出血のリスクを高めるためです。
毎日の自己チェック「見る・触れる・聞く」
ご自身でシャントを毎日チェックする習慣が、最大のトラブル予防になります。1日2回(朝・夕)が目安です。
👀 見る
シャント側の腕がむくんでいないか/赤く腫れていないか/コブのような膨らみはないか/皮膚の色は普段どおりか
✋ 触れる(スリル)
指先で触れた時の「ザーザー」という振動を確認。弱くなった、途切れ途切れになった、「ドク、ドク」という強い拍動に変わった場合は要注意。
👂 聞く(シャント音)
耳または聴診器で音を確認。「ヒューッ」「ピーピー」という高い音、音が小さく・途切れ途切れ、全く聞こえない場合は狭窄・閉塞のサインです。
こんな症状はすぐご連絡ください
・ガーゼを当てても血が止まらない
・腕が大きく腫れてきた
・38度以上の発熱
・創部の周りが赤く腫れて熱を持っている/膿が出ている
・いつもの「ザーザー」が なくなった/弱くなった
・手指の色が悪い・冷たい
・強い痛みが続く
・その他、普段と違う症状で心配なこと
※クリニックで電話に出られない時は院長携帯に転送されます。
長く使うためのセルフケア
- 清潔を保つ:毎日シャワーや入浴で優しく洗い、常に清潔な状態を保ちましょう。
- 保湿を心がける:皮膚が乾燥するとかゆみが出て掻き壊しの原因になります。入浴後に保湿ローションやクリームでケアを。
- 爪は短く整える:爪が長いと無意識に掻きむしって感染の原因に。短く滑らかに整えておきましょう。
- 適度な運動はOK:手術の傷が落ち着けば、激しくぶつけたり極端に重いものを持ち上げる以外の運動は問題ありません。
9. よくあるご質問
このシャントは、いつから透析に使えますか?
自己血管内シャント(AVF)の場合、血管が「育つ」ための時間が必要で、手術から約2〜4週間で使用開始できます。人工血管内シャント(AVG)の場合、材質により異なり、ePTFEは3〜4週間待ちますが、当院で主に使用しているポリウレタン製は手術当日から使用可能です。実際の穿刺開始のタイミングは、通院先の透析施設と相談して決定します。
手術後、いつから仕事や学校に復帰できますか?
手術部位に負担がかからなければ、翌日からの復帰も可能です。ただし、重いものを持つ・腕を激しく動かす・人と強く接触するような活動は、傷がしっかり治るまでは避けてください。ご自身のペースで無理なく進めてください。
日常生活で特に注意することは?
シャント側の腕で、血圧測定・採血・重い荷物・腕時計やきつい袖の服・腕枕・強い圧迫を避けてください。また、ぶつけたり転んだりしないよう注意し、爪は短く整えておきましょう。
シャント音が聞こえなくなりました。どうすればいいですか?
シャントが詰まった(閉塞した)可能性があります。時間が経つほど治しにくくなるため、時間外でもためらわず当院(052-753-3720)まですぐにご連絡ください。
PTAは何度も受けることになるのですか?
残念ながら、PTA後は数ヶ月のうちに60〜70%で再狭窄が生じます。これはPTAの失敗ではなく、血管が「治そう」とする自然な反応です。そのため定期的なメンテナンス(繰り返しのPTA)が必要になる場合があります。再狭窄を繰り返す場合にはDCB(薬剤コーティングバルーン)やステントグラフトの使用をご提案することがあります。
他院で造設したシャントの再治療・修正も対応可能ですか?
他施設でシャントの造設や治療を受けられた方の受診も受け付けております。現在のシャント状態を診察のうえ、再治療・修正・新規造設などの選択肢をご提示いたします。紹介元の透析施設経由でも、患者さまからの直接のお問い合わせでも受診いただけます。
治療は痛くないのですか?
院長が考案した「超音波ガイド下選択的皮神経ブロック」により、治療中の痛みを軽減しています。患者さまアンケートでは97%の方が「従来の治療より楽だった」と回答されています。ただし、注射時の針刺しの痛みや、麻酔薬注入時の違和感はあります。治療中に痛みを感じた場合はいつでも声を出してお知らせください。
治療を受けるか、自分で決めていいのですか?
もちろんです。ご自身の自由な意思で決めていただけます。一度同意いただいた後でも、治療が始まる前であればいつでも理由を問わず同意を撤回できます。撤回によって診察や治療で不利益を受けることは一切ありません。セカンドオピニオン(他の医師の意見)のご希望も全面的に尊重し、紹介状や検査データを速やかに準備いたします。
10. 当院のシャント治療の特徴
痛みに配慮した、丁寧な治療を心がけています
血管外科出身の院長
院長は血管外科出身で、透析バスキュラーアクセス治療に9年間携わり、約7,000件の治療経験があります。狭窄や閉塞が繰り返す困難な症例にも対応いたします。
痛みに配慮した麻酔
エコーガイド下選択的皮神経ブロックにより、治療中の痛みを軽減しています。患者さまアンケートでは97%の方が「従来の治療より楽だった」と回答されています。
充実した治療環境
エコー・血管造影装置を備え、血管内治療(PTA)から外科的手術まで一貫して対応できる体制を整えています。
